キーワード: ジョヴァンニ・ミラバッシ/イアン・バラミー/ソクラティス・シノプロス
全曲試聴: https://open.spotify.com/playlist/59hjbdMmu5waj5q3RURFws
1) ③Fuller Love / Art Blakey & The Jazz Messengers (from『Strasbourg 82』Gearbox Records GB4009CD) 9:13
■Terence Blanchard (tp) Donald Harrison (as) Billy Pierce (ts) Johnny O’Neal (p) Charles Fambrough (b) Art Blakey (ds) 1982.4.1, Strasbourg, France
JMのフロントがハリソン&ブランチャードに代わった最初のアルバム『Oh By The Way』の前月の未発表録音2CD作。81年4月12日録音作『Album of the Year』からの「Little Man」で開幕し、スタンダード・ナンバーを点在させて、定番曲「ブルース・マーチ」「モーニン」で終演するセットリスト。③は『Album~』に収録のボビー・ワトソン曲「 In Case You Missed It」と同一で、当時ウィントン・マルサリスに続く俊英トランペッターと評されたブランチャードが先発ソロをとる。
2) ⑤The Wind / Giovanni Mirabassi Trio (from『N.Y.C Sessions, Vol.1』Jazz Eleven JZE11017) 7:46
■Giovanni Mirabassi (p) Gianluca Renzi (b) Colin Stranahan (ds) Peter Bernstein (②⑦:g) 2025.1, NY
長年の盟友であるレンツィ、ニューヨーカーのストラナハンと結成したトリオによる、タイトル通りのスタジオ作で、『Vol.3』までを予定。ミラバッシがリーダー作では初めてアメリカン・スタンダード集に取り組んだのは、キャリア30年を重ねて自身の原点を再訪したい気持ちがあったのかもしれない。キース・ジャレット関連の選曲が目に付く中、ラス・フリーマン作曲の⑤は、ミラバッシが演奏に没入している様子が伝わってくるトラック。
●Giovanni Mirabassi Trio (feat. Peter Bernstein) – Moon and Sand (Live Session at Samurai Hotel):
3) ④Strange Meeting / Iain Ballamy (from『Riversphere, Vol.1』Babel Label BDV25161) 6:43
■Iain Ballamy (ts,as) Rob Luft (g) Conor Chaplin (b) Corrie Dick (ds) Laura Jurd (①⑩:tp) Charlie Ballamy (①⑤:tp) (c) 2025
ルース・チューブスやビル・ブルーフォード(ブラッフォード)・アースワークスのバラミーを80年代から知るファンにとって、この18年ぶりの個人名義作は朗報だろう。4人編成で2019年に始めた制作は、断続的に行われ、アルバムとしての一貫性を担保した上で完成。作曲されたように聴こえる即興曲と、即興演奏のように聴こえる既成曲を各5トラック収録。ビル・フリゼール作曲の④は、英国の若手ルフトがバラミーとの好相性と適材ぶりを発揮したスロー・ナンバー。
4) ⑦Fast Dance / Sokratis Sinopoulos, Yann Keerim (from『Topos』ECM 2847) 8:47
■Sokratis Sinopoulos (lyra) Yann Keerim (p) 2024.2, Sierra Studios, Athens
ギリシャの伝統弦楽器リラ奏者であるソクラティス・シノプロスに注目したのは、チャールズ・ロイドの2011年発表作『Athens Concert』がきっかけだった。これは2010年に結成されたシノプロス・カルテットのメンバーであるキーリムとの、初のデュオ作で、2人の共作を含むオリジナル4曲と、ベラ・バルトークの“Romanian Folk Dances”の6曲を収録。後者からの⑦はアップ・テンポの共鳴で始まり、ピアノ独奏で場面転換した後、スローなデュオを経て、直線コースを進む構成が秀逸だ。
●Sokratis Sinopoulos, Yann Keerim – In one Spot (Official Video / Topos) :
5) ③Orientations I-V / Amir ElSaffar (from『New Quartet Live At Pierre Boulez Saal』 Maqam Records MR2) 16:44
■Amir ElSaffar (tp,vo) Ole Mathisen (ts) Tania Giannouli (microtonal-p) Tomas Fujiwara (ds) 2023.9.30, 10.1, Berlin
1977年シカゴ生まれのイラク系アメリカ人、アミール・エル=サファールは、2007~2013年Pi Recordingsからリ-ダー3タイトルを発表。これは継続参加のマティセンを含む新カルテットのお披露目作で、8曲のライヴと、スタジオ録音の別テイク3曲を収録。③は、静かな立ち上がりから、アラブ音楽を吸収した個性を発揮する展開部を経てドラム独奏に至る、本作中最長のトラック。
●Amir ElSaffar New Quartet World Premiere at Pierre Boulez Saal in Berlin, part 1: Taqasim Trumpet:
6) ①Triple Chase / Anthony Wilson Nonet (from『House Of The Singing Blossoms』Sam First Records SFR008) 7:08
■Anthony Wilson (g) CJ Camerieri (tp,frh) Alan Ferber (tb) Nicole McCabe (as) Bob Reynolds (ts) Henry Solomon (bs) Gerald Clayton (p) Anna Butterss (b) Mark Ferber (ds) 2025.3.21,22, LA
90年代にノネット作を3タイトル制作したアンソニー・ウィルソンの、2006年の『Power Of Nine』(Groove Note)以来19年ぶりとなる通算5作目のライヴ作。全10曲中、自作は2曲にとどめて、ジョー・ザヴィヌル、キース・ジャレット、ベニー・ウォーレス、ビートルズ等のカヴァーを主体にセットリストを構成。偉大なバンド・リーダーだった父ジェラルド(1918~2014)の遺志を継いで楽団を率いた実績があり、ジェラルド作曲の①は、サックス陣によるソロ・リレーに続いて、最後をギター・ソロで締める。2枚組LP、1000セット限定盤。
●Anthony Wilson Nonet: “Bordertown” from “House of the Singing Blossom” [Full Song – Official Video]:













