1) ①Edge Of Trouble / Bob Sheppard (from『The Fine Line』Challenge Records CR73458) 4:44
■Bob Sheppard(ss) John Beasley(p) Jasper Somsen(b) Kendrick Scott(ds) Mike Cottone – Trumpet, Simon Moullier(vib) Maria Puga Lareo – Vocals, Benjamin Shepherd – Bass
2013年以来、共演を含めて米国のシェパードが親交を深めていたデンマークのサムセンとの関係が、LA録音の本作に結実。オリジナル曲の間にスタンダード、エリントン、ソウル・カヴァーが点在する全10曲にあって、これはバンドの一体感と疾走感に溢れるトラック。

2) ②Il Mio Canto Libero / Doctor 3 (from『Canto Libero』Via Veneto Jazz VVJ130) 3:53
■Danilo Rea(p) Enzo Pietropaoli(b) Fabrizio Sferra(ds) (c) 2019
90年代にアルバム・デビューしたダニーロ・レアの別働トリオが、20年を経て10枚目をリリース。エンリコ・ピエラヌンツィSpace Jazz Trioの2人と組んだことも興味深いトリオが、1~3分の小品を盛り込んだ全13曲。パット・メセニー「トラヴェルズ」を想起させる牧歌的な曲調に親近感を抱く。

3) ⑦Tundra / Sigurdur Flosason (from『Here And Now』Double Moon Records 8910805) 5:58
■Sigurdur Flosason(as) Michel Reis(p) Marc Demuth(b) Jeff Herr(ds) 2016.4.5,6, 2017.2.12,13
アイスランドのヴェテラン・アルト奏者がレイス・デムス・ウィルトゲンの2名ら、ルクセンブルクの精鋭と組んだデラックス・カルテットのお披露目作。フロサソンとサイドメンの両者にとって有益な関係の中で、叙情的なメロディにクールなサックスのトーンが映える。

4) ⑥Endings / Malin Wättring 4 (from『Live In Hamburg』Havtorn Records HR054) 7:44
■Malin Wättring(ts) Naoko Sakata(p) Donovan von Martens(b) Anna Lund(ds) 2017.9.15, Hamburg
ボーヒュスレーン楽団と共演した2018年の第2作で高いポテンシャルを示したスウェーデンの若手テナー奏者、初のカルテット・ライヴ。山あり谷ありのプログラムを締め括る最終曲は、坂田尚子の美旋律ピアノで始まり、リーダーがソロを引き継ぐバラード。
- artist’s website: http://www.malinwattring.com/

5) ⑤Vi Ses Igen (pt.III) / La La Lars (from『La La Lars II』Headspin Recordings HEAD029) 4:59
■Goran Kajfes(tp) Jonas Kullhammar(ts,fl,bassoon) Carl Bagge(p) Johan Berthling(b)
Lars Skoglund(ds,key) 2018.11.21-22, Stockholm
ドラマーのスコグルンドを中心に2017年から始動したスウェーデンのユニットによる第2弾。顔ぶれから予想したハードバップとフリー・ジャズの融合形のサウンド志向というわけではなく、全体的にはより耳当たりが柔らかい仕上がり。カルハマーの魅力が濃く表れたトラック。

6) ⑩Vengo de Moler / Daniel Garcia Trio (from『Travesuras』ACT 9880-2) 7:29
■Daniel Garcia(p,key) Reinier Elizarde “El Negron”(b) Michael Olivera(ds) Jorge Pardo(fl) 2018.10.15-17, Madrid
フラメンコとジャズは兄弟である、と考えるピアニストが独創的なスパニッシュ・ミュージックを目指して、マイルスやモンポウに影響された楽曲を含むオリジナルを中心に構成。フルートが参加した2曲のうちの1曲は、バンドがダイナミックに躍動するトラディショナル・ナンバー。
