テーマ曲：④Groovy Sunday / Marc Antoine (from『Something About Her』Shanachie SHANCD5487) 3:46
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1) ②Nascentia Suite: All Up In It / Steve Slagle (from『Nascentia』Panorama Records 1010) 8:14
■Steve Slagle(as,fl) Jeremy Pelt(②④⑥⑧⑨:tp) Clark Gayton(②④⑨:tb) Bruce Barth(p) Ugonna Okegwo(b) Jason Tiemann(ds) 2020.10.16, NY
昨年のロックダウン期間にスレイグルが作曲し、アルバム・コンセプトを立案。2曲のインタールードで繋いだ5パートの組曲を含む全10曲を収録。組曲のオープニングに当たる②は3管セクステットによる演奏が、メインストリーム・ジャズの伝統を継承しており、ジャズ・メッセンジャーズを想起させるテーマが痛快だ。
2) ②Elegia / Kevin Hays, Ben Street & Billy Hart (from『All Things Are』Smoke Sessions Records SSR-2102) 9:54
■Kevin Hay(p) Ben Street(b) Billy Hart(ds) 2020.12.4,5, NYC
ビリー・ハートの生誕80年を記念した“Smoke”からのストリーミング・ライヴをアルバム化。7曲中1曲を除きヘイズのオリジナルで構成しており、キアラ・イッツィとの『Across The Sea』(2019年)が記憶に新しいピアニストの魅力を再認識。②は曲名通り、メランコリックな風味を滲ませながらの、ピアノ・パートの展開に魅了される。
3) Disc 1①Buleria Sarkhat Al Ard / Naïssam Jalal & Rhythms of Resistance (from『Un Autre Monde』Les Couleurs Du Son 22762) 7:06
■Naïssam Jalal(fl,nay,vo) Mehdi Chaïb(ts,ss,karkab) Karsten Hochapfel(g,cello)
Damien Varaillon(b) Arnaud Dolmen(ds) National Orchestra of Bretagne conducted by Zahia Ziaouni (c) 2021
ユニット名では2016年のデビュー作以来となる第3弾で、Disc 1はコンボ、Disc 2はオーケストラが加わった意欲的な2枚組。シリア人の両親のもと、パリ郊外で生まれ、アラブ、アフリカ等の音楽を吸収して育んだ個性を、自作曲の随所で表現。Disc 1①はフルートをフィーチャーし、終盤の荒々しい吹奏から落着点に至るのが見事。
4) ⑧Tread Lightly / Trøen/Arnesen Quartet (from『Tread Lightly』Losen Records LOS 255-2) 5:57
■Elisabeth Lid Trøen(ts,fl) Dag Arnesen(p) Ole Marius Sandberg(b) Sigurd Steinkopf (ds) 2020.10, Bergen
ノルウェーの若手女性管楽器奏者とベテラン・ピアニストによる共同ユニットは、2017年に始動し、2人のオリジナル曲をレパートリーとして運営。このデビュー作はトロエンが同国のテナー界で綿々と受け継がれているヤン・ガルバレクとは異なるタイプであることが明らかで、興味を惹く。⑧はカルテットの好ましい協調関係を知るトラック。
5) ③The Release / Dopolarians (from『The Bond』Mahakala Music CDMAHA-012) 9:42
■Marc Franklin(tp) Chad Fowler(as) Christopher Parker(p) William Parker(b) Brian Blade(ds) Kelley Hurt(vo) 2020.11, New Orleans
90年代に出会ったファウラー、パーカー、ハートは時空を超えて、メンバーを追加したユニットを結成し、2019年に『Garden Party』を発表。ブレイドが復活したこの第2弾は、21分15秒の①と30秒22秒の②長尺2曲を柱とした構成。最終曲③はモーダル＆スピリチュアルな曲調で、バンドの一体感を示す。
6) ②Copacabana / Kristin Korb (from『What If』Double K Music DKM260321) 5:46
■Magnus Hjorth(p) Kristin Korb(b,vo) Snorre Kirk(ds) Karl-Martin Almqvist(②⑥:ts) Mathias Heise(④⑦:hmca) Steen Nikolaj Hansen(⑤:tb) Aaron Serfaty(②⑦:per) © 2021
レイ・ブラウンの薫陶を受けた歌手として96年にアルバム・デビューし、2011年にデンマークへ移住した米国人のコーブ。ヨルト＋キルクとの強力トリオを結成し、スティーヴィ・ワンダー、ジェームス・テイラー、ビートルズ等のポップスをカヴァー。バリー・マニロウの②はジャジー・ボサ仕立てで、北欧で地位を築いたコープの今がうかがえる。
