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テーマ曲:④Be Urself / Nick Colionne (from『Just Being Me』Trippin‘N’Rhythm 96) 4:10
1) ⑤Thaditude / Ralph Lalama (from『Staycation』SteepleChase SCCD-31925) 6:16
■Ralph Lalama(ts) Joe Magnarelli(tp) Akiko Tsuruga(org) Clifford Barbaro(ds) Nicole Pasternak Lalama(④⑦⑨:vo) 2021.2古希を迎えたテナー奏者が、ステイホーム&ヴァケーション期間に制作。副題“a family affair”はララマ夫妻+マグナレリ&敦賀夫妻の共演に由来。兄弟のデイヴ・ララマ作の3曲を含む全9曲。⑤は自身が在籍したビッグ・バンドのリーダー、サド・ジョーンズに捧げたと思われるオリジナル曲で、テナーにベテランならではの味わいが滲む。
2) ⑤Her Fears / Fabrizio Savino (from『The Rising Sun』Inner Urge Records IURCD001) 7:15
■Fabrizio Savino(g) Luca Alemanno(b) Sebastian Merk(ds) (c) 2021
1981年生まれのイタリアンはフランク・ザッパとジミ・ヘンドリックスに影響を受けてギターを習得。2009年に初リーダー作を発表以降、小編成での表現世界を追求し、本作が第4弾。ジョン・アバークロンビーや初期パット・メセニーを想起させるギター・スタイルを武器に、⑤はメランコリックな曲調の中にサヴィーノのテクニックが全開になっている。
3) ②Missouri Uncompromised / Rudresh Mahanthappa’s Hero Trio (from『Animal Crossing』Whirlwind Recordings, digital-only EP) 6:42
■Rudresh Mahanthappa(as) François Moutin(b) Rudy Royston(ds) 2021.11.22, NJ
2015年のパーカー曲集『Bird Calls』をきっかけに、広義のスタンダード曲集をユニット・コンセプトとして2020年にヒーロー・トリオ名義でビバップ、キース・ジャレット、スティーヴィ・ワンダー等の収録作を発表。本作はジョージ・マイケル、チャック・マンジョーネへと拡大し、パット・メセニーのデビュー作からの②で、意外な親和性を披露。
4) ④Blow / Karl Olandersson (from『Walk And Talk』Stockholm Jazz Records) 6:33
■Karl Olandersson(tp) Magnus Hjorth(p) Martin Sjöstedt(b) Daniel Fredriksson (ds) 2021.6.9,10, Gnesta
1978年生まれのスウェーデン人トランペット奏者は2002年にアルバム・デビューし、国内盤も登場して日本でも知名度を獲得。母国のレーベルからの第4弾は、ヨルトらリーダー級とのワン・ホーン・カルテットで、全8曲すべてを自作で統一。④はストレートアヘッドで力強いオランドソンの吹奏が自信に溢れ、バンドの一体感が生むエネルギーが魅力。
5) ②Part 2 / The Geordie Approach & Michiyo Yagi (from『Live At SuperDeluxe』 Discus Music DISCUS113LP) 24:34
■Petter Frost Fadnes(as,electronics) Chris Sharkey(e;ectronics) Ståle Birkeland(ds) Michiyo Yagi(electric 21-string koto,17-string bass koto,electronics) 2017.10.4, Tokyo
ノルウェー人のファドネス、ビルケランドと英国人のシャーキーが2007年にアルバム・デビューしたトリオは、2014年に初来日。3年後の再来日でノルウェー人との相互経験が豊富な八木美知依を迎えて、今は亡き六本木店に出演。約25分の2曲からなる作品の後半は、実験精神旺盛なトリオ+ゲストの関係性を超えた4人の濃密な演奏に手に汗を握る。
6) ⑤Not Ethiopia / Carged Particles with Tod Dickow (from『Live At The Baked Potato!』Summit Records 789) 5:48
■Carged Particles [Murray Low(key) Aaron Germain(b,el-b) Jon Krosnick(ds)] Tod Dickow(ts) Omar Ledezma(congas) 2019.3.19, California
93年にアルバム・デビューしたトリオはリーダーのドラマーはそのままに、メンバー・チェンジを重ねて本作に到達。2007年没のマイケル・ブレッカー曲集制作のために、最適のテナーを得て数々の名作を生んだ西海岸の名店に出演。全9曲収録の本作からの⑤はステプスの歴史的79年ライヴ作初演曲で、ディックオウの熱演が当時を知る者の胸を打つ。