全曲試聴: https://open.spotify.com/playlist/2FPsiU5GgbEZtzWgDYd2OL
●テーマ曲:Mr Sax / Cristian Romero (CR Productions, single) 4:15
1) ②The World Keeps Ending And The World Keeps Going On / Vladimir Kostadinovic (from『Iris』Criss Cross Jazz 1425 CD) 8:22
■Alex Sipiagin (tp) Ben Wendel (ts) Chris Potter (①②:ts) Geoffrey Keezer (p) Matt Brewer (b) Vladimir Kostadinovic (ds) Joe Locke (vib) 2024.9.5, NY
44歳のセルビア人ドラマーは、2011年に初リーダー作を発表。ベニー・ゴルソン、チコ・フリーマンら著名米国人との共演を重ねてキャリアを築いた。9年ぶりのリーダー第3弾は、ウィーンを拠点にするコスタディノビッチがNYに乗り込んで、現地の実力者が協力。自作5曲を柱とした全7曲のプログラムは、欧州白人らしからぬジョナサン・ブレイクに通じるパワフルなドラム・スタイルが印象的で、②はゲストのポッターがシピアジンとのバトルを展開する。
●Vladimir Kostadinovic IRIS Promo Video NEW ALBUM @CrissCrossJazzRecords:

2) ⑥Den milde dag er lys og lang / Stefan Pasborg Trio (from『Dear Alex』Stunt Records STUCD25112) 6:28
■Fredrik Lundin (ts) Carsten Dahl (piano) Stefan Pasborg (ds,per) © 2025
デンマークのパスボー(1974~)にとって、2024年に永眠したアレックス・リールは、共演作を残した母国の先駆的ドラマーであるばかりでなく、自身の幼少期からプライヴェートな関係を続けた特別な存在。本作は他界する3週間前に最後のデュオ・セッションを行った恩人が遺した、お気に入りの楽曲リストからの全10曲で構成。⑥は同国を代表する作曲家カール・ニールセンの楽曲で、スピリチュアルな雰囲気で熱気を帯びながら、静かに落着するアレンジに共感する。

3) ③Remembrance / In The Country, Solveig Slettahjell & Knut Reiersrud (from『Remembrance』 (Jazzland Recordings 3779683) 5:31
■In The Country [Morten Qvenild (p,harmonium,syn,key,harpsichord,effects,vo,prog, arr) Roger Arntzen (b,el-b) Pål Hausken (ds,per)] Sidsel Endresen (text recitation) Knut Reiersrud (g,fiddle) 2022.11, 2023
2014年に初コラボ作を発表したノルウェーの3組が、10年ぶりの第3弾を完成。今回はイギリスのシャーロット&エミリー・ブロンテと、アメリカのエミリー・ディキンソンという同時代の19世紀を生きた詩人の作品にスポットを当てて、主にクヴィニルが曲を書いた全9曲を収録。ディキンソンが『ジェーン・エア』や『嵐が丘』を愛読した点でもコンセプト・アルバムと言える内容にあって、エミリー・ブロンテの③はシュレッタイェルの歌唱に続き、特別ゲストのアンドレセンによる朗読が入って、楽曲の魅力をさらに高めている。

4) ②Northern Sun / Dino Saluzzi, Jacob Young, José María Saluzzi (from『El Viejo Caminante』ECM 2802) 5:36
■Dino Saluzzi (bandoneon) Jacob Young (acoustic steel-string-g, el-g) José María Saluzzi (classical-g) 2023.4, Buenos Aires
2022年にブエノスアイレスでヤングとホセがデュオ・コンサートで共演すると、それを観たディノがトリオのレコーディングを提案。今年5月に90歳を迎えたECM歴が40年超のディノの再演曲を含むメンバーの提供曲を柱に、「いつか王子様が」「マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ」等の全12曲で構成。作者のカーリン・クローグがヤングとのデュオ作『Where Flamingos Fly』(2001年録音)に収録した②は、「リベルタンゴ」を想起させる曲調で、スチール弦ギターのヤングとアルゼンチン人父子のレーベル・メイトが、世代と国境を越えて融和する姿が美しい。
●Dino Saluzzi – El Viejo Caminante (album EPK) | ECM Records:

5) ⑥Saunte / Building Instrument (from『Månen, Armadillo』Hubro HUBROCD2669) 3:51
■Mari Kvien Brunvoll (vo,glockenspiel,zither,fl,per,electronics) Åsmund Weltzien (syn,electronics) Øyvind Hegg-Lunde (ds,electronic-ds,per,sampler,glockenspiel,syn)
マリ・クヴィエン・ブルンヴォルは2010年にノルウェー《Nattjazz》とドイツ《Moers Festival》でソロ・ステージを観ていて、2017年のブュルディング・インストゥルメントの初来日時にはインタヴューも行ったアーティスト。同トリオの7年ぶりの4枚目は、ベルゲンの《EKKOフェスティヴァル2022》の委嘱作の成果であり、「以前の作品よりも多くのシンセサイザー、サンプラー、エレクトロニック・ドラムによって楽器編成を拡張した」(マリ)のが特徴。⑥は歌唱と電化サウンドを骨格としながら、ドラムがリズムの土台を持続した音作りにアコースティック楽器と共存する可能性を聴く。

6) ①Upside / John Yao and His 17-Piece Instrument (from『Points in Time』See Tao Recordings – See Tao 005) 7:27
■Nick Marchione, John Lake, David Neves, David Smith (tp,flh) Matt McDonald, Nick Vayenas, Sam Blakeslee, Max Seigel (tb) Billy Drewes (as,ss) Hashem Assadulahi (as) Rich Perry, Tim Armacost (ts) Carl Maraghi (bs) Hyuna Park (p) Robert Sabin (b) Andy Watson (ds) 2024.2.12,13, Mount Vernon, NY
ニューヨーカー歴20年のトロンボーン奏者は、多数のコンボ作を発表。本作は10年ぶりとなる自己のキャリアを集大成した待望のビッグ・バンド第2弾。ヴァンガード・ジャズ・オーケストラの在籍経験によって体得した正統派BBの書法が生かされており、各曲で適材のソロイストをフィーチャー。①はヤオのクイーンズ大学時代の級友だったティム・アーマコストが、楽曲の生命力を鼓舞するソロで貢献している。
●John Yao and His 17-piece Instrument – LIVE AT CULTURE LAB #38:














