●全曲試聴:https://open.spotify.com/playlist/3CpgM9f9qyPVK1UlQx1qSI
■テーマ曲:③I’m All Ears / Cindy Bradley (from『Little Things』Trippin ‘N’ Rhythm TNR104)
1) ②Bird-ish / Watson-Herring-Bartz (from『Bird at 100』Smoke Sessions SSR1908)
■Bobby Watson, Vincent Herring, Gary Bartz(as) David Kikoski(p) Yasushi Nakamura(b) Carl Allen(ds) 2019.8.30-9.1, NYC
2020年に生誕100周年を迎えるビバップの始祖を、3人のベテラン・アルト奏者がトリビュートしたNY“スモーク”でのライヴ。パーカー・ナンバーは3曲にとどめ、メンバーの自作やジャッキー・マクリーン曲も選んで独自性を反映。②は「コンファメーション」を想起させる3管ユニゾン入り痛快なワトソン曲。
2) ⑧Gaucho / Jim Beard & Jon Herington (from『Chunks & Chairknobs』Jazzline D-77069) 5:44
■Jim Beard(p) Jon Herington(g) © 2019
スティーリー・ダンのサポート・メンバーでもある2人による初のデュオ作。全8曲はオリジナルとカヴァーが半数ずつで、ジャズ・ルーツとフュージョン~ポップス畑でのキャリアを滲ませる内容。ダンの⑧は原曲のキース・ジャレット作「Long As You Know You’re Living Yours」への敬意も重ねたトラック。
3) ⑥This Is Always / Lee Konitz Nonet (from『Old Songs New』Sunnyside SSC-1572) 7:28
■Lee Konitz(as) Caroline Davis(fl,a-fl) Christof Knoche(cl) Denis Lee(b-cl) Christopher Tordini(b) George Schuller(ds) Judith Insel(vla) Mariel Roberts, Dimos
Goudaroulis(cello) Ohad Talmor(arr,cond,ts on track 5) 2017.10.21,22, Brooklyn, NY
約70年のキャリアで折々にノネット作を制作してきたコニッツが、今回は木管と弦楽器を主体に編成。アルバム名が示すようにお馴染みの楽曲をリメイクした“new wine in old bottle”と形容できるコンセプト作。⑥は彩りを加えるバンド・サウンドを背景に、朗々としたアルト・サウンドが響き渡るハリー・ウォーレン曲。
4) ⑤Stand Here, Do Nothing / Johan Lindvall Trio (from 『No City, No Tree, No Lake』Jazzland 3779238) 4:22
■Johan Lindvall(p) Adrian Myhr(b) Andreas Winther(ds) 2018.7, Oslo
クリスチャン・ヴァルムルー+田中鮎美との“3 Pianos”等で活動するオスロ在住のリンドヴァルが、オーソドックスなトリオで臨んだ自作曲集。いずれの楽曲もシンプルなメロディを用いた小品集の趣で、起承転結にこだわらない曲調も特色。そんな中、⑤はユニークなトリオ・コンセプトが浮き彫りに。
5) ③Testament / Avram Fefer (from『Testament』Clean Feed CF537CD) 8:00
■Avram Fefer(as) Marc Ribot(g) Eric Revis(b) Chad Taylor(ds) 2018.12.17, Brooklyn, NY
デヴィッド・マレイやブッチ・モリス、ミンガス楽団での実績があり、四半世紀にわたってNYフリー・シーンで活動するフィファー(1965~)。再演曲を選んで、長年のレギュラー・トリオにリボーが加わることによる化学変化を期待した結果は、サックス&ギターのユニゾン効果も生まれて、両者が思いっきり暴れられる成果が③に結実。
6) ②In My Life / PJ Perry featuring Bill Mays (from『This Quiet Room』Cellar Live CM121018) 7:02
■PJ Perry(ts) Bill Mays(p) 2018.12.10, Vancouver
キャリア豊富なカナダの2人がバンクーバーの私邸で録音したデュオ作。1941年生まれのペリーがそうとは思えないほどのエネルギッシュな吹奏を全編で聴かせてくれるのが収穫。②はテナーの心温まるバラードで、同世代のメイズがパートナーだからこそ表現できる味わいが満喫できる。