●全曲試聴: https://open.spotify.com/playlist/3WpFU91sZf4sr8jNqj6D2f
■テーマ曲:②Sweetness (Radio Version) / David Garfield (Creatchy Records, single)
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1) ⑤Hope / Lynne Arriale (from『Chimes Of Freedom』Challenge Records CR 73494) 4:55
■Lynne Arriale(p) Jasper Somsen(b) E.J. Strickland(ds) 2019.8.6, NY; 2019.10.10-11, Belgium
前作で蘭Challengeに移籍したアリエールの2年ぶりの第2弾。サムセンが続投し、ドラマーが交代。前回同様、女性歌手を2曲に起用。ボブ・ディラン曲をアルバム名に冠し、自由と文化の多様性の表現をコンセプトに制作。アリエールが書いた⑤はラーシュ・ヤンソン等の同名異曲リストに加わった好旋律ナンバー。
2) ⑩Lunar Eclipse / The Doug Webb Trio (from『Doug Webb In Holland』Daybreak DBCHR 75228) 4:43
■Doug Webb(ts) Marius Beets(b) Eric Ineke(ds) 2018.11.20, Zeist, Holland
ブランフォード・マルサリスと同年の米国人テナー奏者が、2015年にオランダ・ツアーを行った時の現地メンバー2名とピアノレス・トリオを結成。コール・ポーター等のスタンダードやパーカー・ナンバーの選曲と演奏は、ウェッブのジャズ・ルーツを示すもの。⑩はマイルスの「ソーラー」に基づく自作曲で、この編成ならではのクールな表情を見せる。
3) ④Levitate / Hildegunn Øiseth (from『Manana』Jazzland Recordings 377 925 6) 6:24
■Hildegunn Øiseth(tp) Espen Berg(p) Magne Thormodsæter(b) Per Oddvar Johansen(ds,saw)
個人的には昨年の《Ystad Sweden JF》に出演したセシリー・ノービー“Sisters in Jazz”でのステージが印象的だったノルウェー人トランペット奏者。このセルフ・プロデュース作は母国の先輩であるニルス・ペッター・モルヴェルやアルヴェ・ヘンリクソン譲りのスタイルで、リーダーシップを発揮。④はトランペットとピアノが共鳴する美旋律バラード。
4) ①Changing My Life / Francesco Marziani (from『Changing My Life』Creusarte Records) 7:08
■Francesco Marziani(p) Marco de Tilla(b) Massimo Del Pezzo(ds) (c)2020
1980年ナポリ生まれで、2008年度「マッシモ・ウルバーニ賞」を始め、受賞歴多数。2015年の前作『Jazz Ballads From Napoli』はオリジナル曲中心のソロ・ピアノだったが、トリオ+ゲストの本作は「イン・ユア・オウン・スウィート・ウェイ」「昔はよかったね」等のカヴァーも収録。タイトル曲①はエンリコ・ピエラヌンツィに通じるメロディ・センスと奏法が、その筋のファンには堪らなく共感できるはず。
5) ②Radio Inderberg / John Pål Inderberg (from『Radio Inderberg』AMP Music & Records AT068) 4:16
■John Pal Inderberg(bs) Trygve Waldmar Fiske(b) Hakon Mjaset Johansen(ds) (c)2020
今年70歳を迎えたノルウェーのヴェテラン・バリトン奏者が率いるトリオの、4年ぶりの新作。モンク、コニッツ、ラーシュ・ガリン等を選曲し、母国の伝統音楽と米国産ジャズの融合を目指したアルバム・コンセプトは、ジェリー・マリガン系のインダーベルグがこの編成で新たな領域に挑戦する高い志の表れ。②は自由闊達でハードボイルドなバリトン・ソロに好感。
6) ①Flipped His Lid / Jazz at Lincoln Center Orchestra with Wynton Marsalis (from『Christopher Crenshaw’s The Fifties: A Prism』Blue Engine Records BE0028) 6:57
■Tatum Greenblatt, Marcus Printup, Kenny Rampton, Wynton Marsalis(tp) Vincent Gardner, Chris Crenshaw, Elliot Mason(tb) Sherman Irby(as,a-fl) Ted Nash(as,piccolo) Victor Goines, Dan Block(ts,cl) Walter Blanding, Stantawn Kendrick(ts) Paul Nedzela(bs,b-cl) Dan Nimmer(p) Carlos Henriquez(b) Ali Jackson(ds) 2017.2.17-18, NYC
月刊JLCOはさらに継続中。最新作は楽団トロンボーン奏者のクレンショウがオーネット・コールマン、マイルス・デイヴィス、デイヴ・ブルーベックらの作品から着想した組曲。①はサックス・セクションとトランペット&トロンボーン・セクションが継投するテーマで始まり、アービー(as)~ケンドリック(ts)~ニマー(p)とリレー。異なるラインを組み合わせたホーンズの動きも面白い。