●全曲試聴: https://open.spotify.com/playlist/0k92WYrcmOPKz7Rs1AP834
■テーマ曲:③Livng Out Loud / Joyce Cooling (from『Living Out Loud』Rhythm Kitchen RK EP-1003)
1) ⑤Burn / Eldar Djangirov (from『Rhapsodize』Twelve Tone Resonance) 6:42
■Eldar Djangirov(p) Raviv Markovitz(b) Jimmy Macbride(ds) (c) 2020
2月のトリオ@丸の内コットンクラブ公演を成功させた元・神童の、11枚目となるリーダー作。超絶技巧で疾走するピアノ演奏を柱に、痛快なサウンドが全編で楽しめる。近年のクラシック・プロジェクトとの関連曲もありつつ、自作曲主体のプログラムにあって、⑤はラテン・テイストのエルダー流ハードバップ。
2) ①Warehouse / Simon Oslender (from『About Time』Jazzline D-77076) 5:48
■Simon Oslender(p,syn,el-p,org,vo-cho) Christopher Dell(vib) Claus Fischer(b) Wolfgang Haffner(ds) (c) 2020
98年ドイツ生まれの鍵盤奏者のデビュー作。所属バンドのリーダーであるビル・エヴァンス(sax)やランディ・ブレッカー(tp)がゲスト参加し、「愛のためいき」のカヴァーやジョージ・デューク追悼曲等を収録。①はヴァイブをフィーチャーした音作りが80年代マイク・マイニエリ人脈のサウンドを想起させ、好感度が高い。
3) ③Negomi / Issie Barratt’s Interchange (from『Donna’s Secret』Fuzzy Moon Records FUZ015) 7:40
■Issie Barratt(bs) Laura Jurd(tp) Rosie Turton(tb) Helena Kay(as,cl) Alyson Cawley(ts,ss,fl) Chelsea Carmichael(fl) Nikki Iles(p) Charlie Pyne(b) Katie Patterson(ds) Shirley Smart(cello) Karen Street(accordion) Jessica Radcliffe(lead vo) 2019.1.7,8, London
自身のビッグ・バンドを含めて、このジャンルでのキャリアが豊富な英国のベテラン・バリトン奏者が結成した、計16名参加の新楽団によるお披露目作。ポスト・モダンを土台に、ヨーロピアンとワールドのテイストを加えたサウンド志向、ヴォイスとアコーディオンの使用が特徴。③は作曲者アイルズをフィーチャーした物語性のある楽想に惹かれる。
4) ①Cinecitta / Henri Texier (from『Chance』Label Bleu LBLC6738) 6:54
■Sébastien Texier(cl) Vincent Lê Quang(ts) Manu Codjia(g) Henri Texier(b) Gautier Garrigue(ds) © 2020, Amiens
仏の重鎮ベーシストが75歳の誕生日を迎えたタイミングでリリース。2名が交代した2018年前作『Sand Woman』と同じ顔触れで、5名全員が楽曲を提供して、ユニット性をさらに強固に。アンリの息子セバスティアン作曲の①はクラリネット~テナー~ギターのソロ・リレーで哀愁味と力強さを同時に表現。
5) ②Asphalt Lake / Eivind Aarset & Jan Bang (from『Snow Catches On Her Eyelashes』Jazzland 3779250) 5:28
■Eivind Aarset(g,b,electronics) Jan Bang(programming,samples,editing) © 2020
90年代初頭に知り合って以降、ブッゲ・ヴェッセルトフトやニルス・ペッター・モルヴェルの助演等を通じてノルウェーのニュー・ジャズ・シーンで重要な役割を担ってきた2人の、初のデュオ名義作。ライヴ・コンセプトを基本とする構成の中、②はこのジャンルに卓越した彼らの、リスナーのイマジネーションを刺激してやまない音作りに酔う。
6) ①Work Song / Jazz At Lincoln Center Orchestra with Wynton Marsalis (from『Black, Brown And Beige』Blue Engine Recors BE0024) 8:05
■Jazz At Lincoln Center Orchestra, Wynton Marsalis(tp) 2018.4.26-28, NYC
デジタル・プラットフォーム時代に入ってリリース・スケジュールが加速している感のあるJLCOが今回取り上げたのは、エリントン楽団がアフリカン・アメリカンを題材にした43年初演の名作。①はサックス・アンサンブルとリズムの変化、トランペット・ソロが聴きどころ。