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テーマ曲:Keys To Paradise / Jonathan Fritzen (Nordic Night Records, single) 4:01
1) ⑩Spelar ni tango? Nej, sa Fabbro Jango.. Swing, Swing, Swing! / Swing Très Bien Extravaganza (from『La Belle Vie』AdOpen 21-001) 3:11
■Johan Ohlsson(accordion) Lars Ljungberg(vib) Filip Runesson(vln) BG Sahlin(g) Ulf Rådelius(b) Pelle Jonasson(ds) 2020, Malmö
スウェーデン・マルメのスウィング・セクステットは2005年始動のアコーディオン+ヴァイオリン+ギターのトリオを母体として編成を拡大。この初作はジャンゴ、グラッペリ、エリントン、米国スタンダード、クラシック、民謡等を選曲し、ハッピーにアレンジ。ギタリストの自作曲⑩はヴァイブの存在により、通例のスウィング・バンドとは異なる独自の味わいを醸し出す。
2) ②Little Big Steps / Triosence (from『Giulia』Sony Music Masterworks 19439934262) 6:19
■Bernhard Schüler(p) Omar Rodriguez Calvo(b) Tobias Schulte(ds) Paolo Fresu (②⑥⑩:tp,flh) 2021.6.18-23, Udine
結成20周年記念の前作『Scorpio Rising』からドラマーが交代したドイツの人気トリオ、3年ぶりの新作は全11曲が良曲揃いで、ファンの期待を裏切らない。シューラーがフレスに協力を依頼したところ、コラボをしない主義にもかかわらず3曲に参加し、すべてが収穫。②は洗練されたトリオのセンスとフレスが融合して、心地よいリラクゼーションを生んでいる。
3) ③Blessed / Artifacts (from『…And Then There’s This』Astral Spirits Records AS139) 4:25
■Nicole Mitchell(fl,electronics) Tomeka Reid(cello) Mike Reed(ds,per) © 2021
90年代から共演関係にあるシカゴAACM第三世代トリオは、2015年の初作でヘンリー・スレッジルら偉大な先輩格の楽曲を集めて、同組織のレガシー継承を表明。コロナ禍でのライヴ活動を経た第2弾は、3人が持ち寄った自作曲を柱にして彼らの作曲家面をアピール。AACM元会長のミッチェル作曲の③はR&Bテイストの曲調で、フルートが躍動する。
4) ①Three Queens / Ilmiliekki Quartet(from『Ilmiliekki Quartet』We Jazz WJCD38) 7:59
■Verneri Pohjola(tp) Tuomo Prättälä(p) Antti Lötjönen(b) Olavi Louhivuori(ds) 2021.1.25-27, Järvenpää, Finland
2001年に北欧若手ミュージシャンの登竜門であるYoung Nordic Jazz Cometsで優勝。以来20年間、各メンバーがキャリアを重ねながらバンドの価値を高め、現在のオールスターズへと成長。3年ぶりの6枚目は4人が持ち寄ったオリジナル曲が中心の全6曲で構成。元ファイヴ・コーナーズ・クインテットのロジョネン作曲の①は、クールでシリアスな音楽性を反映。
5) ①Autumn/Parade / Cecil Taylor (from『The Complete, Legendary, Live Return Concert』Oblivion Records OD-8) 88:00
■Jimmy Lyons(as) Cecil Taylor (p) Sirone(b) Andrew Cyrille(ds) 1973.11.4, NYC
衝撃的な初来日公演から6ヵ月後、セシル・ユニットはNYタウンホールに出演し、ステージの第2部は『Spring Of Two Blue-J’s』(Unit Core)でアルバム化された。本作は未発表だった第1部を含む全3曲で、その全貌が49年ぶりに明らかになった歴史的意義は極めて大きい。当時はまだ演劇的要素を取り入れておらず、演奏だけで88分間を疾走する①の熱量はまさに圧巻。
6) ①Spring Round Dance / Ritual Dances / Stefan Pasborg (Sunnyside Communications SSC-4118) 10:00
■Goran Kajfeš(tp) Anders Banke, Fredrik Lundin, Jussi Kannaste(ts) Anders Filipsen, Seppo Kantonen(key) Jeppe Tuxen, Ståle Storløkken(org) Jeppe Kjellberg(g) Mikael Myrskog(b) Stefan Pasborg(ds) Rune Harder Olesen(perc) UMO Helsinki Jazz Orchestra(①⑪) Blood Sweat Drum+Bass(②~⑩) (c) 2022
子供時代からアレックス・リールに可愛がられ、プロ入り後も支援を受けるデンマークのジャズ・シーンを担うドラマーが、ストラヴィンスキーへのオマージュとした大編成作。北欧4ヵ国を横断したバンドとオーケストラの饗宴は、パスボルグのバンド・リーダーとして前進する姿を印象づける。①はフィンランドのUMO楽団を迎えた、強力な開幕曲。