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テーマ曲:③On Wings Of Hope / Darren Rahn (from『Rock The World』Side 2 Music) 4:46
1) ①Authority / Brandon Goldberg (from『In Good Time』self-release) 7:21
■Josh Evans(tp) Antoine Drye(⑩:tp) Stacy Dillard(ts,ss) Brandon Goldberg(p) Luques Curtis(b) Ralph Peterson(ds) (c) 2021
2019年にトリオ&カルテットの初リーダー作『Let’s Play!』を発表した現在15歳の神童が、クインテットに拡大した第2弾。全10曲はスタンダードと自作曲が半々で、2021年3月に逝去したピーターソンが共同プロデューサー兼任で参加したのが要注目。①は冒頭にピーターソンの留守電メッセージを入れた、ハードバピッシュ&新主流派的曲調が痛快。
- Brandon Goldberg – In Good Time PV:
2)①The Bird/Confirmation /trioTrio, Sheila Jordan (from『trioTrio Meets Sheila Jordan』SteepleChase SCCD-31927)8:06
■Sheila Jordan(vo, except③⑥) Jacob Sacks(p) David Ambrosio(b) Vinnie Sperrazza (ds) 2021.3
SteepleChaseから2020年にリッチ・ペリーらとの共演作『Nice Treatment』を発表したトリオと、録音時は92歳だった現役最長寿女性歌手の邂逅。味わい深いスタンダード曲が並ぶ中、①はシーラが自身のジャズ・キャリアを歌い込んだ自作曲と、パーカー・ナンバーのメドレーで、どちらにも元夫のデューク・ジョーダンが登場するのが興味深い。
3) ②(Give Me Some) G-String / New York Bass Quartet (from『Air』Laika Records 35104012) 7:15
■Martin Wind, Gregg August, Jordan Frazier, Sam Suggs(b) Gary Versace(p,org,accordion) Matt Wilson(ds,per) Lenny White(ds) © 2022
NY在住歴が四半世紀のドイツ人ウィンドが、弓弾きを含むウッドベースの可能性を探求するために結成したカルテット。曲によってゲストを迎え、チャーリー・ヘイデン、バッハ、ビートルズと、異なるジャンルの楽曲を素材に、同一楽器によるアンサンブルの妙味を堪能。ウィンドの自作曲②はベース4人で始まり、オルガンとドラムが加わって立体的に展開。
4) ⑭The Words Of Merchandise / Sigurd Hole (from『Roraima』Elvesang 006) 9:07
■Trygve Seim(ts,ss) Frode Haltli(accordion) Sigurd Hole(b) Per Oddvar Johansen(ds,per,vib) Håkon Aase(vln) Helga Myhr(hardanger fiddle,vo) Tanja Orning(cello) 2020.10.29, Oslo
近年はソロ・ベース作に力を入れてきたノルウェーのホーレが弦楽器3名を含むセプテットを編成。2020年の音楽祭《オスロ・ワールド》の委嘱を受けたライヴで、ブラジル北部のロライマ州および同地の先住民族ヤノマミの祈祷師の著書を題材に、アマゾンの熱帯雨林をイメージしたコンセプト作。連続する78分の全17曲にあって、⑭はこの編成の特性を生かした演奏に引き込まれる。
5) ④Red Kite Flight / Red Kite (from『Apophenian Bliss』RareNoiseRecords RNR133 ) 5:53
■Bernt André Moen(el-p) Even Helte Hermansen(baritone-g) Trond Frønes(b) Torstein Lofthus(ds,per) 2021.2.27-28
2014年に結成し、2019年にアルバム・デビューしたユニットは、エレファント9のロフトフスとブッシュマンズ・リヴェンジのハルマンスンがメンバーであることからも言えるように、ノルウェーのロック系ジャズ・バンドの系譜に加わった存在。この第2弾は70年代色が濃厚なサウンド・テイストが特徴。④はギター・オリエンテッドな演奏が当時若者だったリスナーの親近感を喚起。
6) ④Rituals – Sacrifice I / Jim McNeely, Frankfurt Radio Big Band featuring Chris Potter (from『Rituals』Double Moon DMCHR-71404) 7:40
■Jim McNeely(comp,cond) Chris Potter(ts) Frankfurt Radio Big Band, 2015.2.10-13, Frankfurt
ストラヴィンスキー「春の祭典」(1913)へのオマージュとしてマクニーリーが作曲した大編成作。各3曲からなる二つの組曲とポッターが書いた4曲の拡大版で構成しており、著名ミュージシャンとの共演経験が豊富な放送楽団の演奏は安定感抜群。④は第二組曲の第一楽章で、他のトラックと同様にポッターの熱気溢れるブロウが素晴らしく躍動する。