全曲試聴：https://open.spotify.com/playlist/1DpOgnRDbKQVurI9AkGLiv
テーマ曲：①Secret Sauce / Paul Brown (from『Promised Land』Shanachie SHANCD5497) 4:00
1) ⑩Dear Chick / Peter Erskine (from『Live In Italy』Fuzzy Music PEPCD28) 5:11
■Alan Pasqua(p) Darek Oles(b) Peter Erskine(ds) 2021.11, Italy
2000年にアルバム・デビューし、デイブ・カーペンター他界後はオレシュが引き継いで、折々のライヴ作で近況を報告し続けてきたアースキンの西海岸トリオが、ロックダウン以降に初めて行ったツアーの記録。全10曲はオリジナルを中心に、「雲」「コン・アルマ」をカヴァー。⑩は2021年2月に逝去したコリアへの追悼曲で、作曲者パスクァへの影響関係が明らかに。
2) Disc-1②I’m In The Mood For Love / Cathy Segal-Garcia & Phillip Strange (from『Live In Japan』Origin Records 82846) 5:55
■Cathy Segal-Garcia(vo) Phillip Strange(p) 1992.12, Osaka
マーク・ジョンソン＋ピーター・アースキンを迎えた『Song Of The Heart』の録音3ヵ月後の、デュオ・チームによる未発表音源が30年を経てCD化。2枚組全23曲はスタンダードを中心に、時期的なクリスマス・ソングも選曲。全編でキャシーのナチュラルでハートウォーミングな歌唱を堪能。②は個人的に好きなジョージ・ベンソン版に匹敵する歌唱技巧に舌を巻く。
3) ④Angustiado 4 Hands / Omar Sosa & Marialy Pacheco (from『Manos』Skip SKP 9155-2) 10:22
同じキューバ出身で世代が異なるピアニストのデュオ・ライヴ。パチェーコは10代の時にソーサのビデオを擦り切れるほど観た経験があり、その意味では夢の実現だったのではないだろうか。ソーサはパオロ・フレスらを通じてデュオに習熟しており、後輩に胸を貸す気持ちがあったのだろう。④は2人の情熱がぶつかり合うスリリングな展開で、最後は見事に一体化する。
4) ②שתיים / Daniel Zamir (from『ריקוד האש )פסקול הסדרה』NaNa Disc) 6:58
■Daniel Zamir(sax,el-sax,key,vo) Omri Mor(p) Shoham Gabai(nye) David Lavi(key,g, vo,prog) Nitzan Bar(g) Gilad Abro(b) Ofri Nehemiah(ds) & others (c) 2022
イスラエルが誇る最高の実力者としての評価が定着しているザミールが手掛けたサントラ作で、ヘブライ語のアルバム名の英語訳は『Fire Dance (soundtrack of the series)』。デヴィッド・ラヴィが制作者としても参画した音作りは、④⑤⑦に顕著な映画音楽らしさと歌唱曲が特徴。そんな中で②は循環呼吸奏法によるソプラノをフィーチャーし、本領を発揮。
5) ④Side Effect / Mary Halvorson (from『Amaryllis』Nonesuch 7559791273) 6:47
■Jacob Garchik(tb) Adam O’Farrill(tp) Patricia Brennan(vib) Mary Halvorson(g) Nick Dunston(b) Tomas Fujiwara(ds) MIVOS Quartet(④⑤⑥:strings) (c)2022
2000年からNYの革新系畑で活動し、現在は独自のポジションを築いて、専門家筋の評価も高いハルヴォーソンが、新たに編成したセクステット作。全6曲からなる組曲で、うち3曲に弦楽四重奏が加わって、自己作ではこれまでで最大の編成に。④は弦カル、ベース、トロンボーンをフィーチャーして、雄弁なバンド・サウンドの中にユニークなギターを混ぜ合わせている。
6) ①Sierre / T. S. Monk (from『Two Continents One Groove』Storyville Records 101 8530) 8:38
■Josh Evans(tp) Willie Williams(ts) Patience Higgins(as) Helen Sung(p) Dave Stryker(g) Kenny Davis(b) T.S. Monk(ds,per) 2014.5.7, NY; 2016.4.24, Bern
昨年は父の未発表作を監修して話題を呼んだドラマーは、リモート・インタヴューで好印象を抱いた人物。92年のセクステット結成から30年の節目にデンマークStoryvilleから登場した本作は、マイルス、ランディ・ウェストン等全7曲を収録した欧米での未発表ライヴ。①は実力者のメンバーと共にリズムを変化させながらの展開に、アート・ブレイキーの姿が重なる。
