全曲試聴:https://open.spotify.com/playlist/4o90M114t7Q3p6M7PNSHsQ
テーマ曲:①Joy Dance / Kim Waters (from『That Special Touch』Shanachie 5500) 4:11
1) ④One For Kenny / Matthias Bublath (from『Orange Sea』Enja 9807) 4:31
■Matthias Bublath(p) Peter Cudek(b) Christian Lettner(ds) 2022.2.22,23, Udine
78年ミュンヘン生まれのバブラスは、2000年代の7年間をNYでフリーランサーとして過ごし、近年はEnjaから電気鍵盤使用のラテン・フュージョン作やビッグ・バンド作を発表。今回はアコースティック・トリオによる全10曲の自作集で、ピアニストの真価を問う内容。正統派スウィンガーぶりを示す中、④はドラムとのコンビネーションも心地良いアップ・ナンバー。
2) ①Barcelona / Luboš Soukup & Christian Pabst (from『Levitas』Animal Music ANI 106-2) 5:41
■Luboš Soukup(ts,ss,cl) Christian Pabst(p) 2022.4, Prague
2011年にコペンハーゲンのリズミック音楽院で出会ったチェコとドイツの2人は、以来共演関係を続け、編成の異なるソウクプのリーダー作2枚にパブストが参加。これは彼らにとって初のデュオ作で、全10曲中ソウクプが8曲を書いたオリジナル曲集。お互いに相性の良さを感じた成果にあって、①は冒頭にテナーをフィーチャーし、両者が同時に絡み合いながら演奏するプロセスを味わいたい。
●Luboš Soukup & Christian Pabst: Levitas (album teaser):
3) ①Streamlet / Jovan Pavlovic (from『Life On Accordion』VIR VIRCD01) 4:16
■Jovan Pavlovic(accordion) © 202
マリウス・ネセット&トロンハイム・ジャズ・オーケストラ『Lion』(2014年、ACT)に参加したノルウェーのパヴロヴィッチは、2020年に”Artist of the City of Trondheim”の栄誉に浴しており、同地との関係が深い。ジャズ・アコーディオン奏者ではあまり例がないと思われる独奏作は、同時に作曲家としての究極の個性を披露。1曲を除く10曲を自作で固めたうち、①は音色と表情を変化させて楽曲を構成したセンスが好ましい。
4) ①Amor Y Amargo / Helena Kay’s KIM Trio (from『Golden Sands』Sulis Records SUL001) 6:41
■Helena Kay(ts)’s KIM Trio [Calum Gourlay(b) David Ingamells(ds)] Peter Johnstone (p) 2022.4.25, Scotland
スコットランドに生まれ、現在はロンドン在住の若手サックス奏者は、コードレス・トリオのリーダーとして2018年にアルバム・デビュー。第2弾は友人のピアニストを迎えたカルテットを編成し、トリオがNYで活動した時期にケイが作曲したオリジナル9曲を収録。①はモダン・ジャズの正統的な伝統を踏まえたテナー・スタイルと音色を印象付ける、ミディアム・テンポのナンバー。
●City Music Foundation – Helena Kay Golden Sands album Fundraising Campaign:
5) ⑭Après Un Rêve / Yaron Herman (from『Alma』Naïve BLV7837) 7:41
■Yaron Herman(p) © 2022
2010年代に独ACTと仏Blue Noteからの各2作によってステージ・アップしたヘルマンの新たな舞台は、仏Naïve。ソロ・ピアノ作を振り返ると、2006年の仏Laborieに行き着くのは偶然ではあるまい。事前に準備をせずに自然体で即興的にピアノと向き合った結果、自作曲を主体にスタンダード曲も奏でた全17曲。前作同様のフォーレ作曲⑭は、あの巨匠からの影響が明らかな展開が興味を惹く。
6) ①The Race To Nowhere / Jazz Orchestra of the Concertgebouw (from『Threnody』 JOC Records JOC 015) 6:40
■Ruud Breuls, Wim Both, Jan Van Duikeren, Erik Veldkamp(tp) Ilja Reijngoud, Bert Boeren, Jan Oosting, Martin Van Den Berg(tb) Jasper Van Damme, Marco Kegel (sax) Juan Martinez(bs,artistic director) Simon Rigter, Sjoerd Dijkhuizen(ts) Peter Beets(p) Martijn Van Iterson(g) Frans Van Geest(b) Martijn Vink(ds) 2021.11, Hilversum