イタリアのメインストリーム・ジャズ界のトップ・プレイヤーとして日本での人気も高いアルトサックス奏者のロザリオ・ジュリアーニ(52)とトランペット奏者のファブリッツィオ・ボッソ(45)の双頭クインテットによるジャパン・ツアーが、間近に迫っている。「ROSARIO GIULIANI Quintet featuring FABRIZIO BOSSO」と題したツアーは、20年間の共演を通じて信頼関係を深めてきた2人が、フレッシュなバンドを編成して日本のファンに雄姿を披露してくれることになりそうだ。
ボッソの99年録音初リーダー作『Fast Flight』(Red)は、ジュリアーニを迎えたクインテットで、ジュリアーニは1曲を提供していた。その後も折々に共演を重ねた両者は、2013年にジュリアーニを中心としたカルテットによる『The Golden Circle』(VVJ)を発表。オーネット・コールマン・トリビュート作とは彼らのキャリアからは意外な印象を与えたが、充実した内容が音楽性の拡張だと好意的に評された。2人は現在オルガン+ドラムを擁したダブル・リーダー・カルテット“コネクションズ”としてもライヴ活動を行っており、今回はフロントはそのままにリズム・セクションを交代した形での公演となる。またツアー最後の2公演はテナー奏者のパット・ラバーベラが加わった特別編成が用意されているので、そちらにも期待が寄せられる。