大小様々な編成や多彩な作風のアルバムを通じて、50代を代表するイタリアン・ピアニストの地位を築いているステファノ・ボラーニが、同国のアカデミー賞と認知されている映画賞「ダヴィ・ディ・ドナテッロ」で最優秀作曲家賞に輝いた。今年で第68回を迎えた同賞は、25部門の受賞者(作)が決定。5月10日にローマのStudi Luminaで授賞式が開催された。
ボラーニが音楽を担当した受賞対象作はFrancesco Lagi監督の『Il Pataffio』で、マルコンテ・ベルロッキオとその妻ベルナルダを中心とする兵士と廷臣の一団が、架空の中世の領地に到着するが、そこには統治されることを望まない村人たちが住んでいることに気づく、というプロットのコメディ。

授賞式後のボラーニは、自身のSNSで次のようなコメントを発表した。「イタリア映画という大きな家族の一員になれたことは、私にとって特権であり、喜びでもあります。『イル・パタフィオ』は私に、コメディからドラマまで、様々な領域を探求する機会を与えてくれました。勇敢で知的で美しい映画を作ったフランチェスコ・ラギ、この映画の原作小説の作者ルイジ・マレルバ、ヴィヴォ・フィルムのプロデューサー、マルタ・ドンゼッリとグレゴリオ・パオネッサ、ミュージシャンや協力者、そしてすべての関係者に感謝しています。この賞は、私のそばにいて、いつもたくさんの愛で私を支えてくれる人に捧げます。ありがとうございます」。
●IL PATAFFIO di Francesco Lagi (2022) – Trailer Ufficiale HD:
●「ダヴィ・ディ・ドナテッロ」授賞式:
●『Il Pataffio』(Original Motion Picture Soundtrack)試聴