●全曲試聴: https://open.spotify.com/playlist/2IW9AShi4iRXgzc9Ub1XQD
テーマ曲:①Full Effect / Boney James (from『Solid』Concord CRE01232)
1) ①Magic Box / Joe Haider (from『As Time Goes By』Double Moon DMCHR-71371) 7:06
■Joe Haider(p) Bert Joris(tp) Heinz von Herrmann (ts) Johannes Herrlich(tb)Raffaele Bossard(b) Dominic Egli(ds) 2020.2, Switzerland
70年代のトリオ秀作でピアノ・ファンにはお馴染みのスイスのヴェテランが、80歳を超えて健在ぶりを示したセクステット作。メンバーの提供曲を中心とした全8曲にあって、①は94年の同名タイトル収録曲にトロンボーンが加わり、ふくよかな3管アンサンブルが心地良く響く。
2) ①B’s Monk / Mark Hynes Trio featuring Dennis Irwin (from『Tribute』Cellar LiveCM050120) 6:52
■Mark Hynes(ts) Dennis Irwin(b) Darrell Green(ds) 2007.5.9, NY
他界前年のデニス・アーウィンを擁したテナー奏者による未発表音源作。シカゴで育ち、ジョニー・グリフィンを吸収したハインズの、男性的で豪快なトーンが、スタンダード曲が多くを占めるプログラムで堪能できる。①は50年代末のボス抜きのモンク・カルテットを想像させて興味深い。
3) ③Conspiracy / Terje Rypdal (from『Conspiracy』ECM 2658) 6:09
■Terje Rypdal(el-g) Ståle Storløkken(key) Endre Hareide Hallre(el-b) Pål Thowsen(ds,per) 2019.2, Oslo
ECMデビューから満50年を迎えたノルウェーの革新的重鎮ギタリストが、母国のミュージシャンと共に全曲自作を揃えて、自身の70年代に回帰した趣の作風で完成。③は共演者3人のエネルギーが渦巻くバンド・サウンドの中で、リピダルのロック・スピリットが炸裂する。
4) ⑧Arriving At Ramajay Part II / Rymden (from『Spacesailors』Jazzland Recordings 377 927 8) 7:21
■Bugge Wesseltoft(p,key) Dan Berglund(b) Magnus Öström(ds) 2020.1-2, Göteborg
2019年の『Reflections & Odysseys』でアルバム・デビューしたノルウェー産トリオの第2弾。全員が電気機器を使用し、アコースティックとエレクトリックをバランス良く融合させた音作りは前作同様。1分32秒の「Part I」に続く⑧は彼らの宇宙志向のサウンド・コンセプトを体現した3人の共作。
5) ④Big Time Felter / Francois Houle 4 (from『Recoder』Songlines SGL1632-2) 6:40
■François Houle(cl) Gordon Grdina(g) Mark Helias(b,cl) Gerry Hemingway(ds) 2019.9, NY
カナダを代表する進歩派クラリネット奏者が、2019年に始動させたカルテットのお披露目作。全15曲は6曲のヘライアスとのデュオによる「インタールード」が点在するユールの自作曲集。④は15年以上の協調関係を続けるグルディナをフィーチャーし、全員がリズミカルに燃える。
6) ⑩Pie Blues / Christian McBride Big Band (from『For Jimmy, Wes And Oliver』Mack Avenue Records MAC-1152) 9:53
■Frank Greene, Freddie Hendrix, Brandon Lee, Nabate Isles, Anthony Hervey(tp)
Michael Dease, Steve Davis, James Burton, Douglas Purviance(tb) Steve Wilson, Todd Bashore, Ron Blake, Dan Pratt, Carl Maraghi(woodwinds) Joey DeFrancesco(org) Mark Whitfield(g) Christian McBride(b) Quincy Phillips(ds) (c) 2020
マクブライドのビッグ・バンド第3弾は、長年の友人であるデフランセスコとの初の全面的な共演作で、60年代に名盤を残したジミー・スミス、ウェス・モンゴメリー、オリヴァー・ネルソンへのトリビュート。アルバム最終曲⑩は2人の共作で、伝統的なビッグ・バンドの色合いが濃厚なトラック。