●全曲試聴: https://open.spotify.com/playlist/0juk7uZRWFQ2pkPK6a05P0
テーマ曲:⑥Let’s Go / Brian Culbertson (from『Music From The Hang』BCM Entertainment) 4:37
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1) ②Budini / Isaiah J. Thompson (from『Plays The Music Of Buddy Montgomery』(WJ3 Records WJ31025) 4:35
■Isaiah Thompson(p) Philip Norris(b) Willie Jones III(ds) 2019.8.27,28, NJ
2018年モンク・コンペ2位を獲得した現在20代前半トンプソンが、デビュー作にピアノ&ヴァイブのモンゴメリー(1930~2009)曲集を選んだのは、自身のルーツを示すと同時に、作曲者の没後10年の録音と生誕90周年の節目を意識したからだろうか。外連味のない正統的スタイルが全編を貫く中、②は若者らしい情熱が燃える痛快なトラック。レーベル・オーナーのジョーンズ三世も大きく貢献。
2) ②Some Skunk Funk / Mateusz Smoczynski & Stephan Braun (from『Keep On Turnin’』Seifert Foundation CD-FZS-6) 7:13
■Mateusz Smoczynski(vln,effects) Stephan Braun(cello,effects) © 2020
メロディ・ガルドー、クリスティアン・ランダルとの共演歴があるブラウンと、2016年度《Zbigniew Seifert Jazz Violin Competition》優勝者のスモチンスキーが、10年間にわたって育んだ関係を本作に集約。スティーヴィー・ワンダー、ビリー・コブハム等のカヴァー曲にあって、ブレッカーズの②はエフェクターの使用と新鮮なアレンジが独創的。
3) ⑧Lux / Elina Duni (from『Lost Ships』ECM 2689) 5:18
■Elina Duni(vo) Matthieu Michel(flh) Fred Thomas(p,ds) Rob Luft(g) 2020.2, France
ワンマン作だった2年前の『Partir』に続くエリーナのECM第4弾は、2017年に始動したロブ・ルフトとのデュオの初めての成果。アルバニアからスイスに亡命した歌手と、英国のギタリストに2名が加わったサウンドは、アルバム・コンセプトを体現した様々な音楽的ルーツの融合。共作曲⑧は柔らかい歌唱と空間を生かしたギターが、好ましく共鳴。
4) ①Det Andre Lys / Tore Johansen (from『Natt, Lys』Inner Ear INEA29) 5:22
■Tore Johansen(tp) Marit Sandvik(vo) Jan Gunnar Hoff(p) Knerten Kamfjord(b) Roger Johansen(ds) © 2020
『Man, Woman And Child』(2000年)、『Natt, Stille』(2010年)とクリスマス作を発表してきたボードー出身のヨハンセンが、再び10年後の節目にノルウェー北部所縁の楽曲を集めた“Night, Light”を意味する“季節のご挨拶作。男女ヴォーカル曲が多くを占める中、①はトランペット、ピアノ、ベースをフィーチャーした心和む美旋律曲。
5) ③Sole Voyage / Maria Manousaki (from『Sole Voyage』Maria Manousaki no number) 6:11
■Maria Manousaki(vln) Shai Maestro(p) Petros Klampanis(b) John Hadfield(ds) Adam Good(oud) Filip Podegy, Delaney Stockli(vln) Peter kiral(vla) Ward Williams(cello) (c) 2020
ヨハネスブルクで生まれ、アテネの音楽院で学び、バークリー音大を卒業して現在はNYを拠点とするマリアの初リーダー作。移民の心の痛みを想う気持ちを創作の源泉とした自作曲集は、ギリシャの伝統音楽を取り入れたエキゾチックな音作りが特徴。③はヴァイオリンとウードのユニゾンを含む揺らぎのメロディに惹かれる。
6) ①Very Well And Good / Richard Whiteman (from『Very Well & Good』Cornerstone Records CRSTCD153) 5:22
■Pat LaBarbera, Mike Murley(ts) Amanda Tosoff(p) Reg Schwager(g) Richard Whiteman(b) Morgan Childs (ds) (c) 2020
90年代以降のリーダー作で日本でも人気のカナディアン・ピアニストが、2019年の前作『Old Prose』からベーシストに転向。9曲を自身で作曲し、ギター入りカルテットとダブル・テナー・セクステットで、対照的なテンポと曲調の全12曲を収録。①はクール派を想起させる2管ハーモニーがスムーズなホワイトマン曲。