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テーマ曲:Ride Along / Gino Rosaria (Gino Rosaria, single) 4:19
1) ③Libra / Larry Goldings, Peter Bernstein, Bill Stewart (from『Perpetual Pendulum』Smoke Sessions Records SSR 2201CD) 5:03
■Larry Goldings(org) Peter Bernstein(g) Bill Stewart(ds) 2021.7.15,16, NYC
89年に毎週のレギュラー・ギグを始め、ゴールディングス名義の『The Intimacy Of The Blues』を初共演作とすると、92年のトリオ作『Light Blue』以降、断続的に制作を継続して30年。今や一枚看板の実力者の地位を築いている3人が、ウディ・ショウのカヴァーを含む全11曲のスタジオ作を完成。ゲイリー・バーツ作曲の③は毎度ながらスチュワートの妙技が素晴らしい60年代へのオマージュ。
2) ⑥If You Could Create It / Marta Sanchez (from『SAAM (Spanish American Art Museum)』Whirlwind Recordings WR4784) 6:26
■Alex LoRe(as) Roman Filiu(ts) Marta Sanchez(p) Rashaan Carter(b) Allan Mednard(ds) Camila Meza(⑤:vo,g) Ambrose Akinmusire(⑤:tp) Charlotte Greve (⑤:syn) 2021.3.15,16, NYC
マドリッド出身のサンチェスは母国で実績を積んだ後、2011年NYに留学。卒業後はそのままプロ活動に移って、2サックス・クインテットの初作を2015年に発表。この全9曲のクインテット第4弾は2ヵ国の経験をコンセプトに据えた、コロナ禍で亡くした母親へのトリビュート作。⑥はハイブリッドなリズム・アレンジの中でピアノをフィーチャー。
3) ⑤Night Child / Søren Kristiansen & Thomas Fonnesbæk (from『The Touch』 Storyville 1014347) 7:23
■Søren Kristiansen(p) Thomas Fonnesbæk(b) (c) 2022
エド・シグペンとアルヴィン・クイーンが直接もたらしたことでデンマークに根付いているオスカー・ピーターソンのレガシー。OPとNHOPの本ソングブックは、ピアノ&ベース・デュオ・チームであることからも、70年代へのトリビュートが重なる。⑤はOP&NHOP共演79年作を意識した選曲と演奏に違いなく、ファンキーなサウンドが好感度大だ。
4) ⑤Shepherd Song / Tord Gustavsen Trio (from『Opening』ECM 2742) 5:42
■Tord Gustavsen(p,electronics) Steinar Raknes(b,electronics) Jarle Vesestad(ds) 2021.10, Lugano
2003年にECMデビューしたノルウェー人ピアニストの4年ぶりとなるトリオ5枚目。リーダ-作も数多いラクネスの新加入が要注目だが、トレードマークであるパワフルなベース・プレイは前面に押し出さず、全体的に落ち着いたトリオ・サウンドを形成。二つのメドレーを含む全14曲中11曲をグスタフセンが作曲。⑤は繊細なメロディを紡ぎ出すプロセスがリラクゼーションへと導く。
5) ①Heading Home / Master Oogway with Henriette Eilertsen (from『Happy Village』 Rune Grammofon RCD2224) 17:02
■Master Oogway [Lauritz Heitmann Skeidsvoll(sax) Håvard Nordberg Funderud(g) Karl Erik Horndalsveen(b) Martin Heggli Mellem(ds)] Henriette Eilertsen(fl,arr) 2020.9.12, Oslo
2018年にアルバム・デビューしたノルウェーの4人編成が、アイレットセンをゲストに迎えた通算第3弾のライヴ。CDと同時発売のLPに合わせて一部編集した上で、彼らが特別だと感じたステージを収録。ホーヴァル作曲の①はフルートがスピリチュアルな雰囲気を醸し出し、やがてバンドとのユニゾンで一体化。ドラム・ソロを挟んだ構成で新境地を展開。
6) ②Vicissitude / SFJAZZ Collective / New Works Reflecting The Moment (SFJAZZ Records) 7:38
■Etienne Charles(tp) Chris Potter, David Sánchez(ts) Warren Wolf(vib) Edward Simon (p) Matt Brewer(b) Kendrick Scott(ds) Martin Luther McCoy(vo,g) Gretchen Parlato (vo) 2021.10, San Francisco
米西海岸のオールスターズ、今回は世相を反映したマーヴィン・ゲイ、アビー・リンカーン等の自由と平和の関連曲と、メンバーの自作による全11曲で、パーラトの起用が新機軸。②はチック・コリアを想起させる先発のピアノ・ソロを皮切りに、いつもながら強力なブロウを聴かせるポッターのテナー~作曲者のウルフのヴァイブとリレーする。