イタリアを代表するテナーサックス奏者マックス・イオナータ(45)の、2014年以来となる来日公演が、2017年12月8日に東京・九段のイタリア文化会館で開催された。
イオナータはマイク・スターン(g)、ハイラム・ブロック(g)、ファブリツィオ・ボッソ(tp)、エンリコ・ピエラヌンツィ(p)ら欧米の一流ミュージシャンと共演歴があり、2012、13年に《Jazzit Award》最優秀テナー奏者賞を受賞している。
前回はヴェテラン・ピアニスト、ダド・モロニとのデュオだったが、今回は若手ピアニスト、セビー・ブルジョ(28)とのデュオ。ブルジョは2008年に初リーダー作『ジャイアント・ステップス』を発表し、ステファノ・ディ・バティスタ(as)、マウリツィオ・ジャンマルコ(ts)、フランチェスコ・カフィーソ(as)といったサックス奏者とアルバムで共演し、ブラジル音楽やニュー・ソウルにも取り組んだ実績がある。
まだ共演作を発表していない二人のステージは、イオナータがMCを務める形で進行。「コン・アルマ」(ディジー・ガレスピー)、「クレイジオロジー」(チャーリー・パーカー)、「ピュアー・イマジネーション」(映画『夢のチョコレート工場』より)、「イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー」(ジミー・ヴァン・ヒューゼン)、「アイ・ヒア・ア・ラプソディ」(ズート・シムズ&ジミー・ロウルズが録音)、「ジンジャーブレッド・ボーイ」(ジミー・ヒース)等を演奏した。
またそれぞれの独奏曲もあり、イオナータは「アイ・ウイッュ」(スティーヴィー・ワンダー)で巧者ぶりを披露。アンコールでは「ジングルベル」を含む「クリスマス・メドレー」で観客を沸かせ、約1時間40分のステージを締め括った。
協力:イタリア文化会館