スイスが生んだ最も偉大なジャズ・トランペット奏者フランコ・アンブロゼッティ(76)が、2018年度(第12回)《スイス・ジャズ・アワード》の受賞者に決定した。スイスの《ジャズアスコナ祭》の会期中となる6月24日に、授賞式が行われる。同賞はラジオ・スイス・ジャズとジャズアスコナの共同事業として2007年に創設され、スイスのジャズ・シーンのプロモーションを目的として、一般の観客からの投票によって選出。2017年度からラジオ局、フェスティヴァル、ジャズ・クラブ等の関係者・専門家からなる選考委員に選出方法が変わっており、世界的名声において過去の受賞者とは一線を画す今回のアンブロゼッティの受賞で、同賞の知名度を高めることも期待される。
フランコ・アンブロゼッティは1941年生まれ。独学でトランペットを習得し、父親でアルトサックス奏者フラヴィオ・アンブロゼッティのクインテットに20歳で加わって、ミラノやチューリッヒのクラブに出演。65年初リーダー作『A Jazz Portrait Of Franco Ambrosetti』(Durium)を録音し、翌66年ウィーン国際ジャズ・コンペティションで第1位を獲得。デクスター・ゴードン、キャノンボール・アダレイ、ダニエル・ユメールら数多くの欧米人との共演を通じて、スイスを代表するトランペット奏者の地位を築いた。78年以来、近年まで独Enjaからコンスタントにリーダー作を発表。現在はジョルジュ・グルンツ、ダド・モロニ、ユリ・ケインとレギュラーで共演している。
公式ホームページ:http://www.francoambrosetti.com/