桑原あいが自身のプロジェクト、“桑原あい ザ・プロジェクト”名義での新作『To The End Of This World』を8月22日にユニバーサル ミュージックよりリリースすることが発表された。
桑原あいは2017年にスティーヴ・ガッド(ds)、ウィル・リー(b)という世界最高峰のミュージシャンを迎え、ニューヨークで録音した『Somehow, Someday, Somewhere』と、テレビ朝日系「サタデーステーション」「サンデーステーション」のオープニング・テーマに採用された「Dear Family」を収めた、石若駿(ds)との全編デュオ編成によるコンセンプト作『Dear Family』の2枚のアルバムをリリースし、現在、日本に留まらず、世界中から注目されるピア二ストになっている。
2018年初リリースとなる今作は、ベースに鳥越啓介、ドラマーに千住宗臣を迎えた新レギュラー・トリオの演奏を中心に構成。昨年9月にこのメンバーで初ライヴを行い、ジャズの枠に留まらない独創的でエモーショナルなステージが評判を呼び、今年このメンバーでのレコーディングが実現。新トリオでしか表現できないスリリングで先鋭的な演奏となっている。さらに今作には、織原良次(b)と山田玲(ds)を迎えたもう一つのピアノ・トリオでも録音。こちらは桑原あいのコンポーザーとしての魅力が最大限に伝わってくる表情豊かな演奏となっている。
ゲスト・アーティストには、音楽ユニット“ものんくる”のヴォーカリスト=吉田沙良、“EGO-WRAPPIN’ AND THE GOSSIP OF JAXX”のメンバーとして活躍するサックス奏者=武嶋聡、LAの人気ジャム・バンド“Kneebody”の中心人物にしてカマシ・ワシントンらとともにLAジャズ・シーンを牽引する注目サックス奏者=ベン・ウェンデル、気鋭のチェリスト徳澤青弦率いるカルテットなど多彩なゲストが参加。
収録曲の大半は桑原自身の自作曲で構成されており、桑原自身が敬愛する歌人、劇作家である寺山修司の詩「悲しくなったときは」を英詞にし、桑原が曲をつけた「When You Feel Sad」や、今年生誕100周年を迎えるレナード・バーンスタインの“ウエスト・サイド・ストーリー”のサウンドトラックより「Maria」、フランスの作曲家プーランクがエディット・ピアフに捧げた楽曲「Improvisation XV -Hommage A Edith Piaf-」などのカヴァー曲も収録される。
アルバム・タイトルの『To The End Of This World』は、人それぞれの限定されない“この世界の終わり”の時間や場所のことを意味しており、今作で桑原あいは音楽家である前に一人の女性として“この世界の終わり”を見つめ、楽曲ごとに様々な主人公にその瞬間を託して表現している内容となっている。
この新作を引っ提げた全国ツアーも開催が決定。全国4ヵ所での公演を予定している。