優美で端正な演奏から生まれるサウンドで人気のピアニスト木住野佳子。2015年の『アンソロジー』以来3年ぶりとなる新作『nuage ～ニュアージュ～』が、12月12日にリリースされる。

通算20枚目の新作は、ヨーロッパへの想いを馳せたリリシズムとロマンティシズムがアルバム・コンセプトで、木住野による書き下ろし8曲とカヴァー3曲の全11曲を収録。木住野らしいエレガントなメロディとドラマティックな展開が印象的な「ニュアージュ」、トリオにパーカッションが加わって色彩感が増した「キッシング・ピアノ」、曲名はフランス語で明るく鮮やかな青色を意味し、スロー・テンポでアコースティック・ギターをフィーチャーしたメランコリックな「アジュール」、参加メンバー全員のクインテットがスペインや南米を想起させる曲調で共鳴する「ラ・コスタ」、優しい旋律がリスナーを癒してくれる「サムホエア・ビフォー」、ブラジルの風を運んでくれるような躍動感溢れる「オーシャン」、得意とするラテン調で、ライヴの終盤に盛り上がりそうな「ダンス・ウィズ・ダイナソー」と、作曲家・木住野佳子の魅力を表出。

ピアノ独奏とトリオのメドレーで描いたエンニオ・モリコーネ作曲の「ニュー・シネマ・パラダイス～愛のテーマ」、テーマとエンディングをダイナミックに演じる「マイ・フェイヴァリット・シングス」、ベニー・カーター(as)がテレビ映画のために書いたスウィンギーな「オンリー・トラスト・ユア・ハート」と、カヴァー曲は三者三様で楽しめる。

最終曲「あかり」をソロ・ピアノにした、余韻のある仕上がりとなっている。