グラミー賞受賞22回を誇るピアニスト・作曲家のチック・コリア(78)が、新プロジェクト“スパニッシュ・ハート・バンド”を発進。そのデビュー作『ANTIDOTE』を完成させた。
チックは以下のコメントを発表している。「このプロジェクトは本当にエキサイティングな新しいバンドを結成し、レコーディングして、新曲と新しいアレンジの楽曲を演奏するサマー・ツアーを始めるアイデアから始まりました。しかしそれはもっと大きなものへと進化。『マイ・スパニッシュ・ハート』に戻ることを決心したのは、同作が私の音楽生活と同時代の精神を最もよく捉えているからです。1976年に録音した時、私はすでにラテンアメリカのミュージシャンや音楽と深い関係を築いていました。私はイタリアの家系ですが、心はスペイン人です」。
72年の第1期リターン・トゥ・フォーエヴァーで発表した「ラ・フィエスタ」「スペイン」でスパニッシュ・テイストを盛り込んだ自作曲を発表し、LP2枚組作『マイ・スパニッシュ・ハート』でスペインへの情熱を集大成。同作から40年以上を経たタイミングで、チックの創作意欲に火が付いたことが興味深い。
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メンバーはパコ・デ・ルシア・バンドに所属したホルへ・パルド、ニーニョ・ホセレとフラメンコ・ダンスの新星ニノ・デ・ロス・レジェス、パナマの人気サルサ歌手ルーベン・ブレイズの新顔が参加。選曲は『マイ・スパニッシュ・ハート』からタイトル曲と「アルマンドのルンバ」、パコの参加が話題を呼び、数年前にリユニオン公演が日本でも実現した82年作『タッチストーン』からの「デュエンデ」「ザ・イエロー・ニンバス」、アントニオ・カルロス・ジョビン作曲のボサノヴァ名曲「デサフィナード」、パコ・デ・ルシア作曲の「シルヤブ」、そしてチック書き下ろしの新曲と、過去と現在を結び付けるプログラムだ。
<作品情報>
『ANTIDOTE』
■①Antidote ②Duende ③The Yellow Nimbus – Part 1 ④The Yellow Nimbus – Part 2 ⑤Prelude to My Spanish Heart ⑥My Spanish Heart ⑦Armando’s Rhumba ⑧Desafinado ⑨Zyryab ⑩Pas De Deux ⑪Admiration
■Chick Corea(p,key) Michael Rodriguez(tp) Steve Davis(tb) Jorge Pardo(fl,sax) Niño Josele(g) Carlitos Del Puerto(b) Marcus Gilmore(ds) Luisito Quintero(per) Nino de los Reyes(dancer) Rubén Blades, Gayle Moran Corea,Maria Bianca(vo)
■Concord Records 7210335 :
■2019年6月28日 全米発売
<ツアー・スケジュール>
June 29 // Lviv, Ukraine
July 1 // Budapest, Hungary
July 3 // Vienne, France
July 4 // Enghien, France
July 6 // East Sussex, UK
July 8 // Stuttgart, Germany
July 10 // St. Moritz, Switzerland
July 12 // Montreux, Switzerland
July 14 // Rotterdam, Netherlands
July 16 // Perugia, Italy
July 18 // Frieburg, Germany
July 20 // Munich, Germany
July 24 // Almeria, Spain
July 25 // San Javier, Spain
July 26 // Madrid, Spain
July 28 // Barcelona, Spain
July 30 // Marciac, France
August 3 // Conccord, CA