スウェーデンを代表するトロンボーン奏者のニルス・ラングレン(63)が、ドイツ連邦大統領フランク=ヴァルター・シュタインマイアーからドイツ連邦共和国功労勲章を受勲した。6月13日にストックホルムのドイツ大使公邸で式典が行われ、スウェーデン駐在のドイツ連邦共和国大使から勲章が授与された。
92年創業で、ドイツの最重要レーベルに成長を遂げたACTと、この四半世紀の間に看板ミュージシャンの地位を揺るぎないものにしていることが、ラングレンとドイツの深い関係の象徴だ。94年にACTのオーナー兼プロデューサーのシギ・ロッホと出会ったラングレンは、その年以来30枚以上のリーダー作に加え、数枚の参加作とプロデュース作をACTからリリース。ACTは100枚以上のスウェーデン人ミュージシャンのアルバムを制作しており、ラングレンの貢献も少なくない。
ヨーロッパ全土から優秀なミュージシャンを発掘したいと考えているラングレンは、指導者、プロモーター、ステージでの共演者として、数多くの若手に影響を与えてきた。エスビョルン・スヴェンソン、マイケル・ヴォルニー(p)、ウォルフガング・ハフナー(ds)、ヴィクトリア・トルストイ、リグモール・グスタフソン、イダ・サンド(vo)はその一部であり、ACTのレコーディング・アーティストでもある。
2001年、および2008年から2011年に《JazzFest Berlin》、2012年から《JazzBaltica Festival》の芸術監督、2006年からハンブルグの音楽院で講師を務め、2014年からジャズ・トロンボーンの教授といったように、教育やイヴェント・プロデュースの面でもドイツに貢献。NDRビッグ・バンド、ベルリン交響楽団、ボーフム交響楽団などと共演し、ドイツの主要なクラシックのコンサート・ホールに出演した実績も、評価の対象になったと思われる。
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JazzBaltica 2016: Nils Landgren Funk Unit