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テーマ曲:⑦Whiz Kid (Radio Edit) / U-Nam (from『Love In Motion (Future Love, Pt.3)』Skytown Records) 3:54
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1) ⑦Surge Capacity / Alexa Tarantino (from『Firefly』Posi-Tone PR8220) 4:11
■Alexa Tarantino(as,fl,cl) Behn Gillece(vib) Art Hirahara(p,el-p) Boris Kozlov(b) Rudy Royston(ds, per) (c) 2021
ディーヴァ・ジャズ・オーケストラ等の楽団で経験を積み、2019年に初リーダー作をリリースした若手アルト奏者の第3弾。全12曲はスタンダード・ナンバーに寄せず、タランティーノの自作が半数を占める自立志向。その中からの⑦はケニー・ドーハム作「蓮の花」を想起させるメロディを含み、ストレート・アヘッドなサウンドが痛快。
2) ⑥Lungo Mare / Thierry Maillard (from『Ballades』NoMadMusic NMM-083) 3:51
■Thierry Maillard(p) Thomas Bramerie(b) André Ceccarelli(ds) 2019.7-8, Pompignan, France
ビッグ・バンド作『Zappa Forever』を昨年発表して新境地を開いたフランスのマヤール(1966~)が、実力派バイプレイヤーを得たトリオ作。全17曲のうち2~3分台を10曲が占めて、バラードが主体のプログラムでキャリアを回顧した短編集の趣。⑥は中東的な旋律も表出した曲調が面白い。
3) ②Les Pierres Noires / Jean-Marie Machado (from『Majakka』La Buissonne RJAL397039) 5:19
■Jean-Marie Machado(p) Jean-Charles Richard(bs,ss,fl) Vincent Segal(cello) Keyvan Chemirani(zarb,per) 2020.9.23-25, Pernes les Fontaines, France
今年還暦を迎える仏ピアニストが、過去作の共演者と収録曲を再発見するために結成したカルテット・プロジェクト。フィンランド語で“燈台”を意味する言葉にアルバム・コンセプトを集約し、少々のブラジル・テイストを加えたチェンバー・ミュージック。②はバンドが高い融和性を示し、ソプラノを含むサウンドがオレゴンのファンに強く訴求。
4) ③Scilla / Hans Ulrik (from『In A Sentimental Mood』AMM) 7:06
■Hans Ulrik(ts,ss) Steen Rasmussen(p) Johnny Åman(b) Anders Mogensen(ds) (c) 2021
デンマークのトップ・サックス奏者が編成したスウェディッシュを含むワン・ホーン・カルテットによる、スタンダード&オリジナル曲集。「おもいでの夏」「イン・ア・センチメンタル・ムード」等で経験豊富なスキルを披露。ウルリクの自作曲③はリラクゼーション漂うワルツ・フィールのトラックで、堂々たる吹奏に共感できる。
5) ⑧Magic / Aki Takase-Daniel Erdmann (from『Isn’t It Romantic』BMC Records BMCCD3012021) 6:03
■Aki Takase(p) Daniel Erdmann(ts,ss) 2020.8.3-4, Budapest
高瀬率いるカルテットJapanicのメンバーであるエルドマンとの初デュオ作が、それぞれのリーダー作の実績があるハンガリーのレーベルからリリース。それぞれの自作曲を交互に並べ、最後に表題曲で締める全13曲。高瀬作曲の⑧は2人が同時にソロをとりながら緊張感を高める前半に続き、ピアノ~ソプラノがリレーする。
6) ①But Beautiful / Mandy Barnett (from『Every Star Above』BMG 5053.866489) 3:55
■Mandy Barnett(vo) Sammy Nestico(arr) fall 2019
ナッシュヴィルの音楽シーンで高い評価を受ける歌手が、ビリー・ホリデイ晩年の名盤『レディ・イン・サテン』からの8曲を含む全10曲構成でトリビュート。ヴォーカルと60人編成のオーケストラが融合した美しい仕上がりで、1月に逝去したネスティコの最後の仕事としても価値大。バーク&ヴァン・ヒューゼンの①はバーネットのクリアーな声質が心地良く響く。