これまで5人編成のバンドや、アルバム『俳句』で共演した小曽根真とのプロジェクトで日本のステージを踏んできたアンナ・マリア・ヨペック。2016年のクリスマス以来、1年3ヵ月ぶりの来日公演は、2011年から親交を重ねてきたポーランドのバンドKroke(クローケ)との共演になる。
92年にヴァイオリン、アコーディオン、コントラバスの3人で結成されたクローケは、クレズマーや民族音楽を吸収したバンドとしてスタートし、その後ジャズ、ロック、電子楽器を取り入れたり、クラシックのナイジェル・ケネディ(vln)や、ノルウェーのフォーク・トリオTindraと共演するなど、音楽性を拡大。昨年ドラム&パーカッション奏者をゲストに迎えた最新作『Traveller』をリリースした。
アンナ・マリア・ヨペックは2002年にパット・メセニー(g)との共演作『Upojenie』を発表して、世界的な名声を獲得。その後もミノ・シネル(per)、リチャード・ボナ(el-b)ら著名ミュージシャンとのコラボレーションを続け、2014年には「V4+日本」交流親善大使に任命されるなど、ヴォーカリストだけにとどまらずに活動範囲を広げている。
昨年はゴンサロ・ルバルカバ(p)との初共演作『Minione』と、自身が作編曲家としてRobert Kubiszyn(arr,all instrumental parts,prog)と共同制作した舞台作品のための音楽『Czas Kobiety』の2タイトルを世に出し、さらに進化する音楽家の姿を印象付けた。
今回の公演は前回の来日メンバーで、ヨペックのレギュラー・ドラマーであるパヴェウ・ドブロヴォルスキが参加。まだアルバム・デビューを果たしていないプロジェクトを体感できる、絶好の機会となる。














