ニューヨーク在住のジャズ・ピアニストでプロデューサーのエラン・メーラーと、パリ在住の実業家ジャン=クリストフ・モリソーの共同経営によって、2016年に設立されたNewvelle Records。自社で企画・制作した新録音の作品をCDやデジタルではなく、LPだけで販売するポリシーは、非常に特異な個性を放っている。初年度はジャック・ディジョネット(ソロ・ピアノ)、ドン・フリードマン・トリオ(ブッカー・リトル曲集)等、計6タイトルを、2017年はケヴィン・ヘイズ&リオーネル・ルエケ・デュオ、アルアン・オルティス・ソロ(キューバ人作曲家集)等の計6タイトルをリリースしており、優れた企画性と合わせてこだわりのジャズ・ファンが注目。欧米の専門誌でも高く評価されている。
3月16日にはレーベルの3年目のスタートを記念して、米ブルックリンのジョン・デヴォア・フィデリティで、リスニング・パーティーが開かれた。
会場に使用されたフィデリティは2000年にジョン・デヴォアが設立したオーディオメーカー。ミュージシャンとして30年間と、スピーカー・デザイナーとして20年間の経験を注いだ製品は、専門家からも好評を得ている。
Newvelleは2018年のラインアップとしてスティーヴ・カーデナス(チャーリー・ヘイデン&ポール・モチアン曲集)、アンドリュー・ジマーマン(デイヴ・ダグラス参加)等の6タイトルを告知。ウェブサイトではアナログがデジタルに勝る点を挙げて、「本物への回帰」を提唱しており、そのレーベル・ポリシーが共感を広げている。