新録音作品のLP専門レーベルであるNewvelle Recordsは、ニューヨーク在住のジャズ・ピアニストでプロデューサーのエラン・メーラーと、パリ在住の実業家ジャン=クリストフ・モリソーの共同経営によって、2016年に設立。近年のLP人気再燃のトレンドは数多くのレーベルがCD、LP、デジタル配信の同時ソフト提供というビジネス・モデルを生んでいるが、LPに特化した点でNewvelleの姿勢は異彩を放っている。
2016年から2年連続で6タイトルをリリースした同レーベルは、今年3月16日に3年目のスタートを記念して、米ブルックリンのジョン・デヴォア・フィデリティで、リスニング・パーティーを開催。それに続く同様のイヴェントが同所のモンキーハウスと呼ばれるプライヴェートな試聴室で、12月7日に行われた。
今回特筆されるのはGreenleaf Musicとの共同開催だったこと。2005年にトランペット奏者デイヴ・ダグラスが設立したGreenleafは、自身の様々な編成の作品ばかりでなく、ダニー・マッキャスリン(ts)、ニコール・ミッチェル(fl)、リンダ・オー(b)、ニーボディ(group)等の作品を制作しており、カタログ数は60タイトルを超える。アーティストに優しい独立系ジャズ・レーベルという点でNewvelleと共通するカラーがあり、この日のイヴェントが企画された。会場にはダグラスや、Greenleafから3枚目となるリーダー作『Flatbed Buggy』をリリースしたドラマーのルディ・ロイストンも訪れ、限定40名の来場者はワイン、蒸留酒、ピザと共にLPレコードの音楽を楽しんだ。
●情報提供:Newvelle Records