英国最高峰のジャズ・ギタリスト、ジョン・マクラフリンが、新たなプロジェクトによる新作の情報を、所属レーベルのAbstract Logixを通じて公開した。新作『Is That So?』は2020年1月17日発売となる。
メンバーはシャンカール・マハデヴァン(vo)、ザキール・フセイン(per)とのトリオ。フセインはマクラフリンが70年代に結成したシャクティのメンバーで、90年代後半に再始動したリメンバー・シャクティでもパートナーを務めてきたマクラフリンの盟友。インド人作曲家・ヴォーカリストのマハデヴァンは2000年録音のリメンバー・シャクティ作『Saturday Night In Bombay』に参加しており、3人は2006年発表のマクラフリン作『Industrial Zen』(以上Verve)で共演した関係だ。
制作のために6年間を費やした新作について、マクラフリンは次のように語っている。
「このアルバムのアイデアは2013年の初めに浮かびました。シャクティでシャンカールとツアーを重ねてきたことで、彼の素晴らしい声と非凡な才能からいつも刺激を受けていました。長年にわたってインド音楽の理論を研究・実践してきましたが、それでも私は変わらず“西洋の”ミュージシャン。西洋音楽の一つの側面はハーモニーの魔法です。70年代初頭から北インドと南インドの伝統にハーモニーを組み込む可能性と同時に、ラーガ・システムの旋法にできるだけ近づけることを常に研究していました。しかしこのアイデアは、ラーガ・システムのルールを完全に放棄し、シャンカール・マハデヴァンの驚くべき声に私自身の西洋的ハーモニーの自由さを適用することだとわかったのです」。
- 先行公開された収録曲「The Beloved」
シャンカール・マハデヴァンのコメントは以下の通り。
「コンサートが始まる前に、ジョンと私はよくインド旋法(ラーガ)と異なるハーモニーを使ったフリー・インプロヴィゼーションをやっていました。インド古典音楽にハーモニー的な内容が存在しないため、音楽のテクスチャー、カラー、フィーリング、キャンヴァスの全体が、私たち3人の興奮を呼び起こしました。当初は楽しい実験でしたが、すぐに想定よりも大きくなり、記録する必要があると合意したのです」
来年1月のCD発売に先行する形で、2枚組LPのリリースが決定。通常盤とコレクターズ・エディションの2形態になる。
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